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自動機械

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毎日が自動機械化してゆくと、現実味を失ってゆく

 

子どものころ、私はぼーっとしていて他の人よりも世界をつかむのが遅れていた

ただし、疲れることもあまりなかった

世界は、一枚ガラスを通した、手の届かない風景のように見えた

皆触れ溶けこめているように見えた

絵画のように

 

私は、ひきこもって、格闘技をはじめて

はじめて現実を手に入れた

見えるようになった

世界の中で、生きられるようになった

触れられるようになった

他の人たちは、自分と同じ人間だった

 

けれど、極度に疲れやすくなった

ささいなことで、ひとたび出かけることで、疲れきり寝込むようになった

 

世界の中で自分が生きること

 

再び、生きるために

生きて成すために自動機械化した

自分では望んでないままに

気がつくと、景色が風景になっている

人も車も

けど次のスケジュールをこなさなくてはならない

止めようもなく、視界が、聴覚が絵画に映像になってゆく

 

ヒリヒリと、世界は痛む

私は自分の感覚を取り戻す

世界にたった一人いる皮膚感覚

毎日がなまなましく残酷にゆっくりそして早く進む

 

だがそれでは生きられないのだ