NO FUTURE FOR FUTURE

NO FUTURE,FOR FUTURE.メンタルや身体が不調でも、ほんの少しだけ明るくなれるようなことたち

【DV】加害と被害を超えた支援 当事者たちが綴った書籍「DVは なおる 続」が発売

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中村氏が自身のSNSに投稿した書籍写真


 DVやモラハラの被害者・加害者たちが執筆した書籍「DVは なおる 続」が、9月下旬(予定)に発売される。
 主な著者は、家族支援を行うカウンセラーで「日本家族再生センター」所長の味沢道明と、メンズカウンセラーの中村カズノリ。

 味沢は京都市で「加害被害、性別、年齢にかかわりなく」(公式サイトより)DVやモラハラに関わる問題当事者たちを支援。
 カウンセリングや面会交流支援の他、加害者と被害者の隔てなく参加できる脱暴力グループワークや、DV加害者のためのシェルター運営等も行っている。

 中村は元DV・モラハラ当事者。過去に一般の加害者更生プログラムを受講し、自罰的なプログラム内容に精神的な不調をきたし、味沢のグループワークを訪れた。
 グループワークで行われる、同じ問題を抱える仲間や被害者たちとの交流、自己受容を軸にしたプログラムで回復。自らもメンズカウンセラーを志した。

 DV被害者・加害者が同じ場にいるグループワークは京都以外でも大阪・東京でも月1~2ペースで行われている。

 ブログ筆者もモラハラ加害傾向があると自認しており、5年ほど前から数回足を運ばせてもらっている。
 集まるのは婚姻やカップル間のハラスメントに関する当事者が主。
 被害者や加害者たちが混ぜこぜとなり、冗談等を言いながら共にワークのお題に取り組むなど、独特の和気あいあいとした雰囲気が印象的な場だ。

 ワーク後の歓談などで、他の加害当事者たちから「自責するしかなかった自分の経験や価値観、はじめて多くの人に受け入れてもらい、他の人の話も聞くことが出来た。そこではじめて自分のしたことも冷静に受け止められるようになった」といった声を多く聞いた。

 ブログ筆者は仕事などの人間関係においてハラスメントが出やすいため、たまにしか行くことはなかったが、一般的に「矯正施設」化しやすい加害者プログラムにおいて、有効な支援の形の一つであると思う。

 前作「DVは なおる」はアマゾンで注文するオンデマンドのペーパーブックだったが、今回は書籍としての出版形式となる。
 前作では主に加害男性における、脱暴力支援の論理や実践、有効性の検証などが詳しく書かれていたが、今回はより当事者たちの声を多く編されたものになると思われる。

 中村のSNSによれば「もうしばらくすれば書店およびAmazon等のオンラインショップでも購入できる予定」とあり、書店では主に注文で買えるようだ。

日本家族再生センター - DVやモラハラ等の暴力・家族を巡る問題にカウンセリング・ワーク・シェルター等を提供

中村カズノリ@「DVは なおる 続」9月発売 (@nkmr_kznr) | Twitter