【ロビー】LGBTへの性暴力など”男性器の絡まない加害”も想定して、当事者ら法改正のぞむ=9.23
9月23日(水)東京・参議院会館B104にて、『強制性交等罪』の再改正に向けた集会である『想定されず、軽視される被害 被害の実情を反映した法制度を』が開催される。
主宰は、性的少数派への相談支援事業などを行う、民間団体『Broken Rainbow-Japan』(BRJ)。
17年7月に、刑法の性犯罪規定として『強姦罪』から『強制性交等罪』に名称と内容が変更された。主な変更点として、厳罰化、非親告罪化の他に『姦淫の定義が変更』となった。
これは今までの”男性器を女性器に挿入する”ことから、性交、肛門性交、口腔性交へ範囲が広がったもの。
100年以上も大幅改正されなかった性犯罪法としては、大きな変化だった。
しかし、これにもあぶれる被害者たちや、事例がある。
BRJによると「性暴力の実態は、必ずしも男性器を介した被害ばかりではありません。手指など男性器以外の身体の部位や、器具もあります。また『性器』と一言で一手も、人間の性器のありようは多用であり、(中略)『いわゆる男性器に似ている場合』というような言葉で計ることは、現実としてとても難しいものです」と、”男性器”使用以外の性暴力に目を向けてほしいと言う。
現行法では、たとえば女性器に舌を入れられた場合などは裁けない場合もある。また性的少数派の被害においては、男性器が介在しないことも。一般の相談支援には相談しづらい被害者たちの支援を多く行ってきたBRJは「『性器規定』を撤廃し、『手指器具等による性暴力』を規定すべき」と提言する。
法律で想定されていない被害に遭った際、被害者は被害に遭った事さえ相談できない状況へ陥る。これは加害者側の後押しにも繋がるといえよう。
2020年に入り、改正後の3年見直しによって再改正議論がスタートしている。シルバーウィークが開けて2日目の24日(木)には、法務省で検討会が行われるが、BRJたちによる今回の要望が通らない可能性もある。
そこで緊急院内集会として、前日の23日にイベントを開くことにした。
集会では性的少数派への性暴力の実情や、当事者3名による発言など具体的な発表がなされる予定だ。
当日行くことは出来なかったり、活動に参加することは出来ずとも、今回のような問題と解決に向けた動きがあることを知って、少しでも周知してみるのもいいのかもしれない。
緊急院内集会
— Broken Rainbow-Japan (@BrokenRainbowJp) September 17, 2020
想定されず、軽視される被害
被害の実情を反映した法制度を
2020年9月23日(水)
参議院会館B104
14:00-15:00
LGBTQの性被害の実情を踏まえ、強制性交等罪改正に向けて、集会を実施します。 pic.twitter.com/DTDSmviu7s