NO FUTURE FOR FUTURE

NO FUTURE,FOR FUTURE.メンタルや身体が不調でも、ほんの少しだけ明るくなれるようなことたち

カリスマ緊縛師・青山夏樹の次ステップは”ジム・カフェ”「こころとからだはひとつ」(青山氏)

SMという”居場所”を創り続けてきた青山氏の次の挑戦は、”安全基地”を意味するトレーニングジムのオープン https://twitter.com/natsukiss1018/


 プロのカリスマ緊縛師で、緊縛事故などにも警鐘を鳴らし活動を続けている青山夏樹氏が、今月8日より東京・神田にてジム・カフェ『Inclusion(カフェ)/Secure Base(ジム)』をグランドオープンする。ジム・カフェのプレオープンチラシにあるフレーズは「こころとからだはひとつ」。

 青山氏は92年にSMの世界へ足を踏み入れたベテランプレイヤー。著名な緊縛師である乱田舞氏に師事し、二代目乱田舞を襲名しては緊縛師の他にもSMのAV制作や監督業と活躍した。
 その後は”安全なSMプレイを楽しむ”『現代緊縛』の普及にも力を入れる。近年増えているという緊縛事故防止のためのセミナーや、事故にあった人が相談できるNPOを立ち上げた。また『現代緊縛入門』などを出版し、安全に楽しめる緊縛の周知に努めている。

 そんな活動と並行して、2015年ころから筋肉トレーニングによるボディメイクを本格的に開始した。毎日ジムへ通い、16年ころからはビキニフィットネスやフィジークの大会などに参戦、現在も大会へ出場し続けている。

 青山氏はトレーニングを本格開始したころ、SNSにこう綴っている。
 「筋トレを続けるのは縛り続けたいから。自分に身体を預けてくれるパートナーを守りたいから。トレーニング中の苦しい時はいつもパートナーが苦しみの中で見せてくれる安らかな笑みを思い出す。この信頼を私は必ず守る!」

 緊縛師は、縛られるパートナーの脱力した体重を、時には空中での吊りや縛りで任される。緊縛する技術の他にも、フィジカルな体力・筋力やバランス力が無いと、思わぬ事故を起こしてしまう可能性があるのだろう。
 また古武道も学んでいた青山氏は、護身とはまず”自分自身から愛する人を護ること”と感じたこともあるかもしれない。

 21年、青山氏は30年携わってきたSMプレイヤーとしての仕事を引退すると宣言した(緊縛師としては生涯続けてゆくとのこと)。
 ブログには引退への不安や決意と共に「これから、性とは違うコミュニケーションの世界に」入ると綴っていた。それが、自分の肉体を鍛え、コミットするトレーニングの世界なのかもしれない。
 パーソナルトレーナーとしても活動する青山氏は「トレーナーは寄り添って心と身体を理解し支える仕事」と書いていたこともある。

 上記に書いたことは自分の憶測に過ぎないので、全然見当違いだったら申し訳ない。ただSMという相手を、そして自分を”赦し”肯定し続ける世界の次、自分の肉体を鍛え、ケアしながら関心(愛)を深めてゆくトレーニングの世界でも生きてゆこうとすることが、とても興味深いとは勝手に感じる。

 青山氏のジムカフェのフレーズ「こころとからだはひとつ」とはSMにも、トレーニングにも、そして人生に纏わるメンタルヘルスにも繋がることだとは思う。新しい門出の成功をお祈りいたします。

 ジム・カフェ『Inclusion/Secure Base』のグランドオープンは10月8日(土)より。
 場所は千代田区神田駿河台3-7の路面店で、最寄りは都営 小川町駅。またJR御茶ノ水駅からは、徒歩6分。
 営業時間は、カフェ:9:00~20:00、ジム: 9:00~23:00。
 ジムは「2時間¥1,500で利用できます」とのこと。月会費でも利用できるが、公式サイトにはまだ書かれていない。
 カフェの看板には「手話・筆談対応OK」のステッカーも貼ってある。 

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(16年に書かせていただいたもの)